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虚無への香典返し

 今日の朝日新聞の「折々のことば」(鷲田清一氏)に「あっ!」と思った。今日の言葉はこれだ。

 事実なるものはなく、あるのはただ解釈のみ(ニーチェ)

 この言葉は覚えていたし、この考えは至極当然だと思っていた。ただ、最近、昨夜から今朝もこう考えていた。今のこの世界はメディアでつくられたものだ。マスコミ、報道だけでなくネットを含めた情報で。つまり虚構、フィクションなのだ。世界はウソでできている。(朝日の1面に上記の言葉が出るっていうのもすごい皮肉)。

 マスコミは政府をたたく。何でもかんでも政府が悪い。でも考えてみると、政治じゃどうしようもないことまでも政府の責任として糾弾している。それはなぜか。そのことでどんな結果を呼ぶか。政治、政府というものはそれほどすごい力を持っていると認めてあげているということだ。この点は野党が何でもかんでも政府を批判することも同じ位相だ。権威を高めているのだ。

 政府とマスコミは持ちつ持たれつ、同じ穴のムジナということだ。マスコミも権力だから。それにだまされてはならない。そんなたいそうなものじゃないのだ。

 官庁も地方自治体もそうでしょ。毎年予算を取って事業をする。何かしなきゃいけない。たいていはくだらないことやってる。でもやらないと次から予算がつかない。マスコミがそれを報道することによって存在を肯定している。批判はしてもね。共犯関係なのだ。

 でもウソがいつまでも続くわけがない、というか大変なことになる。それが先の戦争じゃないのか。あるいは震災でも原発事故でも。他の災害でも。

 北海道新幹線の開業でマスコミは大はしゃぎだけれども、青函トンネルの計画に拍車を掛けたのが洞爺丸だって!?

 洞爺丸の犠牲者をあまりにバカにしている。関係ないし! 北海道新幹線で函館方面に行く観光客は、七重浜で洞爺丸遭難の悲劇を学んでほしい。あの災禍、その対策がトンネル? 新幹線? あまりに事実から目を背けすぎだ。まやかしだ。連絡船は悪くない。そのことに気がついてほしい。悪いのはもちろん人間であり、社会システムであり、メディアだ。間違いない。

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  • 2024.03.27 Wednesday
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