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たった一つの点

 再び、小松左京/高橋桐矢「安倍晴明<天人相関の巻>」から。

 

 ----「……天命があるのかないのかなど知らぬ。ただわかっているのは、天も地も動く……ということだけだ」

 「地も? 天を動かすのは、天の理(ことわり)だ。では何が地を動かすのだ?」

 「天の理があるのだから、地にも理があるのだろう」

 

 ----晴明は、

 「天も地も動く」

 そうつぶやいた瞬間、腹の底からふつふつと笑いが込みあげてくるのを感じた。……

 地が動くならば天も動く。……未来は定まっていない。

 気が抜けるほど簡単なことではないか。

 

 ----大きなパターンは確かにある。

 歴史に深く縫いこまれたそれを変えるのは容易ではない。……

 けれど、たった一つの点によってパターン全体が意味するものは変わりうるんだ。----

 

 最近ぼんやり考えていたことを、雲を払うように、はっきりさせてくれた。これこそ歴史、歴史と人間、人間の「理」ではないか。気が抜けるほど簡単なこと。大きなパターンはある。でもたった一つの点が、その意味を変える。未来は定まっていない。

 

 


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  • 2017.07.02 Sunday
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