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貝殻減らして

 車で音楽をシャッフルでかけてたら、弘田三枝子さんの初期のヒット曲「渚のうわさ」が流れた。橋本淳作詞、筒美京平作曲というからプロの大御所の作品である。確か出たのは60年代、若い女の子のせつない恋心を、弘田さんが時に繊細に、時に持ち前のパンチ力も生かしながら歌い上げる。いい歌だな、と思う。

 

 終わった直後、カミさんが「えっ!?」「どういう意味?」と声を上げた。「何?」「貝殻へらしてって、どういうこと?」一瞬置いて、小生ふき出してしまった。問題の歌詞は後半のこの部分である。正しくは

 

 ----あなたの いない渚は 青い星屑だけが 貝殻 照らして 濡れていた----

 

 いい歌詞でしょ、ここがポイントでしょ、その「照らして」を「減らして」と聞き違えるなんて。三宅裕司さんの奥さんみたい。すぐに訂正してから、空想がふくらんだ。「貝殻を減らすって大変だろうな。石かなんかにこすって、一つなくなるまでどれぐらい時間がかかるだろう。大きさにもよる、貝の種類にもよるけど」と、どうでもいいバカな会話。

 

 仏教の億劫という言葉が浮かぶ。天女の衣ですり減る岩山。渚に無数にある貝殻、全世界のそれをこすって減らす所要時間。あるいは「一つ積んでは父のため、一つ積んでは母のため」。さざれ石じゃないけれど、気の遠くなるほど長い、無限の時間には石、岩とか固いものがふさわしいみたい。するとカミさんが言った。

 

 「別に一つずつ石にこすらなくてもいいんじゃない? ショベルカーかなんかで大量に運んで処分しちゃえば?」

 

 ショック! こっちはなんとスケールの小さいことを考えるのだろう。そうか、「貝殻を減らす」にはブルトーザーですくってダンプカーで運べばいいんだ。っていうかそもそもあんたの聞き違えだろうが、きっかけは。ことほど左様に、女性は大胆、男は小さい。って小生だけの話を敷衍してはいけないか。

 

 神経をすり減らすようなことも少なくないけど、ショベルカーで運んじゃえばいいんだ。処分場はどこ?


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  • 2018.07.08 Sunday
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