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海神音楽


キング・クリムゾンのロバート・フリツプは初期の作品についてはその後否定的な見解を示した。大きくいえば第4作までの時期だ。その後のクリムゾンを聴いて確かにそれもわかる気がした。その後の突き進み方からすれば、である。しかし今、この初期の作品群がまたいいような気がしてきた。時代のサイクルがそのようにまた巡ってきたのではないかと思う。
さてこの第2作だが、メンバーは第1作とほぼ同じで、ヴォーカルのメーンはグレッグ・レイクだが、新たにゴードン・ハスケルという一筋縄ではいかない人が加わった。3曲目の「CADENCE AND CASCADE」を聴いてみてください。クラシックでいえば小品のバラードみたいだが、なかなかどうして。これは大変な曲である。そしてもう一人、このアルバムから加わった重要人物がフルート、サックスのメル・コリンズである。実は初期のクリムゾンの音楽性のカギを握っていたのはこの人ではないかと思われるくらいその演奏、アレンジは革新的で新鮮で美しい。
アルバムタイトルにもなっている「IN THE WAKE OF POSEIDON」は正攻法の大作。ギリシャ、ローマからキリスト教の西洋の歴史を宇宙論的視野からうたったもので、深刻だが悲しく美しい。ここで際立っているのがメロトロンの使い方だ。ストリングスなどの音をサンプリングというか録音したテープレコーダーで音階が弾ける楽器だが、本来のストリングスにはなかった力強さと歪みが、新たな効果を生み出している。ま、これが初期のクリムゾン・サウンドの象徴といわれたのだけど。この曲なんかはピート・シンフィールドの英詩ともあいまって、思想史的に論じられてもいいんだけど、そのような評論なり解釈は当時の日本では皆無だった。ロックは音楽で特に若い人向けのジャンルというわけだ。
B面の方は(LPの話だが)、ご存じホルストの「惑星」の換骨奪胎。いいんだけど宇宙みたいな効果を出したというそれぐらいにとどまっている。映画音楽に使えばよかったのではないか。
やはりこのアルバムでは「CADENCE AND CASCADE」とタイトルチューンの「IN THE WAKE OF POSEIDON」が出色で、クリムゾンとしてちょっと宇宙に行ってみたけど、やっぱり同じだから、つまらないから、意外に面白くもないからと戻って来る、そんなところではないか。宇宙に関しては第4作で島国の英国をうたったのがついには宇宙になったというのが皮肉で面白い。宇宙は地元にあったというわけだ。
ちなみにこのアルバムを初めて聴いてから数年後、住んだ所が「POSEIDON」の日本語の地名で、うれしいような、運命的なものを感じた。

うれしいといえばPSもう一つ。松岡正剛さんの「千夜千冊」でついにというか私の尊敬する吉田健一氏が登場した。遅いよなあ、ともいいたくなるが、素直にうれしい。

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